治験の参加について
名古屋大学医学部付属病院では(株)iCorNet研究所が製造した試験機器を用い、下記要領にて全国の5つの大学附属病院とともに、開発中の医療機器である心臓(しんぞう)形状(けいじょう)矯正(きょうせい)ネットの効き目と安全性を調べるための臨床試験(治験)に取り組んでいます。
拡張型心筋症に対する
テイラーメイド方式
心臓形状矯正ネットの
探索的医師主導治験
基本情報
進捗状況 | 参加者募集準備中 |
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対象疾患 | 非虚血性拡張型心筋症 |
試験開始日(予定日) | 2022年5月16日 |
目標症例数 | 5症例 |
臨床研究実施国 | 日本 |
研究のタイプ | 介入研究 |
介入の内容 | 左室拡張をきたした拡張型心筋症患者に対し、左室リモデリングの進行を防止する目的で開発されたテイラーメイド方式心臓形状矯正ネットを心臓に装着し、術後24週での有効性・安全性を評価する。 |
試験の内容
主要評価項目 |
安全性評価:手術から術後24週までの有害事象、治験機器の不具合 有効性評価:術後24週の運動耐容能(心肺運動負荷試験:Peak VO2) |
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副次評価項目 |
1) 心機能改善及び左室リモデリング防止評価 2) 運動耐容能 3) 術後24週までの心臓関連イベント |
対象疾患
年齢(下限) | 20歳以上 |
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年齢(上限) | 75歳以下 |
性別 | 男女両方 |
選択基準 |
1)本人の自由意思による治験参加の同意を文書で得た患者 2)同意取得時点で年齢が満20歳以上、75歳以下の患者 3)同意取得時点で心不全に対する3か月以上の最適な薬物内服治療(ACE阻害薬、ARB、利尿薬、β遮断薬、経口強心薬、SGLT2阻害薬、ARNI、HCNチャネル阻害薬など)にもかかわらず、心不全症状が持続し、現治療による症状改善が見込めない患者 4)NYHA分類がⅡmからⅣの患者及びINTERMACS ProfileのLevel 4~7の患者 5)心エコー検査で、LVEDD≧60 mm若しくはLVEDDi≧30 mm/m2の患者 6)心エコー検査で、LVEF≦35%の患者 7)心肺運動負荷試験で、Peak VO2が7.0~16.0 mL/kg/minの患者 8)治験機器製造のための心臓MRI検査又は造影心臓CT検査と心臓カテーテル検査が可能な患者 9)フォローアップ検査・観察に従う意思があり、実施医療機関に来院可能な患者 |
除外基準 |
1) 過度に心拡大をきたしている患者(心エコー検査で、LVEDD>90 mm) 2) 高度に左室機能の低下した患者(心エコー検査で、LVEF<10%) 3) 僧帽弁置換、僧帽弁形成、三尖弁形成など併用手術を計画している患者 4) 過去に心臓手術歴のある患者。ただし、心嚢液貯留があり心臓周囲の癒着が軽度と考えられる患者、また経静脈リードを用いたペースメーカー治療(ICD、CRT-P、CRT-D)から3か月を経過した患者はその限りでない。 5) IABP、ECMO等の他の心臓治療デバイスを用いて治療中又は他の心臓外科手術を予定している患者 6) 同意取得前3か月以内に、急性心筋梗塞、不安定狭心症を発症した患者、PCI又は経心筋レーザー血行再建を実施した患者又はその候補患者 7) NYHA分類がⅣで補助人工心臓装置適応患者及び心臓移植待機患者 8) 拡張相肥大型心筋症の患者 9) 活動性の感染症患者 10) 同意取得前3か月以内に、脳血管障害(脳梗塞・脳出血など)の既往がある患者 11) 高度の出血傾向、血液凝固障害のある患者(抗血栓療法が禁忌の患者) 12) 進行癌などの予後不良な悪性疾患の患者 13) 重度の認知症、薬物依存症、アルコール中毒症の患者 14) 重度なアレルギーのある患者 15) 妊娠若しくは授乳中の患者、治験中の避妊に同意できない患者 16) 他の介入試験に参加している患者 17) その他、外科手術リスクが増大した最終ステージの心不全患者、重度の肝機能障害、腎不全、肺機能に問題のある患者等で、治験責任医師、治験分担医師が治験参加不適当と判断する患者 |
保険外併用療養費
保険外併用療養費の 有無 |
なし(治験機器の植込み手術に伴う直接的な医療費に関しては患者さん負担はありません) |
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関連情報
治験責任医師 | 六鹿 雅登 |
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研究資金等の提供組織名称 | AMED橋渡し研究シーズC |
お問い合わせ窓口
担当者 | 秋田利明(治験調整医師) |
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所属機関 | 名古屋大学医学部附属病院 |
所属部署 | 心臓外科 |
郵便番号 | 466-8550 |
住所 | 愛知県名古屋市昭和区鶴舞65 |
takita@med.nagoya-u.ac.jp |